2010年10月6日水曜日

カーブで速く、直線で適切な速度の車を発見

通常、標識や標示によって最高速度が制限されている場所が多いが、標識や表示によって制限速度が指定されていないところでは、法定速度の60km/hが最高速度となる。そうした法定速度で走行可能な道路は急カーブの多い山道に多い。もともと高速走行が難しいため、あえて制限する必要がないのだろう。だが、上手に運転すれば、結構60km/h近い速度で走行することが可能なところもある(60km/hすら超えて走行可能な場合もあるが、それは違法なためここでやって良いとは言えない)。

山道は短い直線と急カーブが繰り返しやってくる。直線でアクセルを踏み込み、カーブが来れば強いブレーキを踏むことを繰り返すような運転をすれば、もっとも速く走行できるが、そのような運転方法は直線で稼いだ速度のエネルギーをカーブが来るたびにブレーキで捨てることになるので燃費が良くない。またアクセルとブレーキの強い操作が多くなることで車の負担も大きく、運転操作も疲れる。山道ではカーブと直線がある以上、ある程度のアクセルとブレーキ操作が必要になるのは仕方ないが、なるべく最小限に抑えたい。
カーブと直線での速度差を少なくして運転していて、後ろについてくる車があった時、そうした車の挙動を見ていると、カーブで引き離された後、直線で追いついてくることが多い。つまり、まっすぐな道だけが速い直線番長なのだが、直線で追い付いてきた後、車間距離を詰めるようなことをしたりするドライバーもいる。直線部分はアクセルを踏むだけなので、どんなへたくそでも速度を出せるだろうが、どうせ次に来るカーブで急減速して速度を捨てなければならない。そのような車はカーブで必要以上に減速しているのだから、直線になったところで一生懸命アクセルを踏み込んで追い付いてきているのではないかと思う。

先日、法定速度で走行可能な山道を運転していたとき、前に小型の軽自動車が走行しはじめたことがあった。車種はなんというのか分からないが車の高さが低めで、軽自動車とはいえ比較的、走行性能が良い種類のものかもしれない。
その車はカーブでの減速が少なく、直線で特別な加速をしているわけではないのに、どんどん離されていく。無理について行こうと思うとこちらのスムーズな運転を維持できなくなるため、そんなことはしないが、珍しく軽自動車でも速い車があるものだと思った。というよりは、むしろどのような車でも結局ドライバー次第だということだろう。
山道を終え、見通しの良い制限速度40km/hの直線道路に出たところで、数百メートル前方にその車が見えたのだが、こちらは制限速度のことがあるので、直線だからといって取り締まり対象になるような速度は出さない。こっちはそうした速度のリミットを持って運転していて、その車は今まで速かったことから、これから車間距離がますます広がるかとも思ったが、そうでもなく、車間距離はほぼ変わらない。どうやら、本当に運転のうまいドライバーらしい。制限速度をほぼ守りつつ、限られた範囲で最大限の高速走行をしているわけである。
直線だけは制限速度無視で走り、カーブになると制限速度に余裕があっても過剰に遅くなるようなドライバーとはまったく逆の話で、その車は誰でも速度を出せる直線でも制限速度があれば意図した速度を維持でき、制限速度の甘い山道では、そのことを活用して十分な速度で走る腕をもっているのだ。
しばらく進んだ後、その車は信号のある交差点にさしかかったところで右折していったが、そこでの合図の出し方、赤信号で停止線の手前に止まっている姿、発進のタイミングや右折の仕方を見ていても、たまたまではなく真に運転のうまいドライバーであることを確信した。

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