2010年7月7日水曜日

オーバーコントロール

前を走る車がブレーキランプを頻繁に点灯させていることがある。用のないところでいちいちブレーキを踏む。ブレーキを踏んで減速したら、その後、元の速度に戻すためアクセルを踏む。些細なことでブレーキを踏んで、また再加速のためアクセルを踏む。最初からブレーキを踏まなければアクセルを踏みなおす必要も起こらないのに、わざわざ余計な仕事を作り出しているのだ。
そうして自ら余裕をつぶして、他の事へ向けられる意識を減らし、運転操作や安全性も苦しくしてしまう。

信号待ちで少しずつ前に動く車もそうだ、余裕をもって構えているドライバーというのは普通に走れるから焦る必要がない。運転操作がおぼつかないドライバーは自信がないから、あいまいで落ち着かない動きが現れる。そんな車に限って走りだすと焦っているわりには遅く、周囲の見えていない動きをする。
信号待ちで止まっている時、動かずにじっとしていれば暇を他の事に使えるが、下手に動くから余裕をつぶす。止まっていて信号が青になるのを見てから発進すれば何でもないことを、タイミング悪く赤の時にフライングするから、ギクシャクとブレーキを踏む羽目になり、結局は、もたついた発進になる。
運転に余裕がないから焦り、焦って余計なことをするから余裕がない。
待ち構える姿勢でなく、追いかける気持ちになっているのだ。

ハンドル操作でも、余計に左に切り過ぎたのなら、右に切り戻さなければならなくなる。切り戻す手間がかかるが、本当ははじめに切る量も少なかったはずだ。
速度を維持するだけのことでもアクセルとブレーキを交互にガチャガチャ調整するような力任せな運転はスマートではない。
オーバーコントロールな運転は、ただ独り相撲なことをして無駄に苦労をしているのである。

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