2010年5月26日水曜日

リラックス運転

多くの人は教習所でハンドルやペダルの操作方法を学んだと思う。私の場合、ハンドルは10時10分~9時15分の位置を両手で持つように指導された。それは正しいのだろうが、常にその姿勢かというと片手ハンドルになったりしているのが現実である。
片手ハンドルはどうか分からないが、リラックスして運転することは良いことだと思う。それは集中しないということでも雑な運転をするということでもない。肩に力が入った運転をするのではなく、余裕をもつということである。どちらかというとメンタルなことの方が大きい。
シートに背中を押し付けたような姿勢。実際にそうしろということではないが、極端に言うと前かがみよりは仰け反った姿勢の方が良い。視線を集中させず、周囲を俯瞰的に見る。慌てず、なごやかな気持ちで客観的に状況を判断する。

今の車はほとんどパワーステアリングになっていてハンドルが軽い。安全に注意するとして、ほぼ直線の道路であればハンドルを人差し指と親指でつまむようにして運転してみると良い。片手でやってもよい。片手の親指と人差し指だけでハンドルをつまんで操作する。一般道路での運転はハンドルをギュッと握りしめて、力ずくでするものではない。逆らわず、スムーズに、最小限で操作することが、楽で効率がよく安全な運転となる。

昔、テレビゲームに熱中している人がいて、画面の中のキャラクターを操作するのに、手に持ったコントローラーのボタンを押すだけでなく、コントローラーそのものまで動かしていたのを見たことがある。レースゲームでは強く加速しようとアクセルの機能が割り当てられたボタンを強く押す人もいた。そのボタンは強さを感知するものではないので、強く押そうが、弱く押そうが何も変わらないのに。
航空機はフライバイワイヤといって、油圧サーボを介して操作するようになっており、操縦装置が操縦翼面に物理的に連結されているわけではない。自動車でもドライブバイワイヤという、アクセルが電子制御になっているものもある。ABSや横滑り防止装置も当たり前になりつつあり、操作系統は機械的なカラクリ仕掛けから電子制御へと変わってきている。
もはや自動車は反射神経や筋力といった肉体的要素で運転するものではない。カーナビによる効率の良いルート選択、燃費運転、外部カメラ等による誘導等、速い運転や効率の良い運転に対するアプローチの発想がまったく異なる。安全運転に関しても危険な状態になる前に、予測や自己抑制等ではなっから危険にならないように運転することが重要なのである。危険になってからどう回避するのが上手いとか下手とか、そもそも危険な状態になることがすでに下手なのである。
一般道路での運転は知能でするものであり、汗だくになってするものではない。リラックスして余裕を持った運転を心がけたい。

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