2010年6月3日木曜日

ジェットコースター運転

下り坂から上り坂に変わるような場所をサグといい、渋滞の発生原因となる。平地から上り坂に変わる箇所でも同じように渋滞になる。
上り坂で速度が落ちることで、その後に続く車との車間距離が縮まり、後ろの車が車間距離を開けるために減速する。その減速が積もり積もって渋滞になる。
それが、分かりきっているのだから、上り坂の手前になる前に速度を上げておけば良い。
上り坂の手前で80km/hで走行しているのなら上り坂になる前に85km/hまで加速する。上り坂が終われば、80km/hに戻せばよい。
これでサグによる渋滞は起こらない。全員がそうすれば、今度は上り坂が終わって85km/hから80km/hに戻すときに渋滞が発生する。だが、その戻すタイミングも分散させれば良い。
実際は、上りが始まるところで減速する車があるだろうから、あえて加速しておく、これで中和する。一方、上りが終わるところでは、速度が上がる車が多いだろうから、そこで速度を落として中和する。プラス・マイナスのバランスがとれるわけである。

それはともかく、上りや下りでいちいち速度が変化するのがもともとおかしい。上りは重力に逆らうのだから速度が落ちるだろうし、下りなら速度が上がるに決まっている。アクセル操作を変化させていないとしか思えない。平地と同じアクセルの踏みこみ量なら、起伏のたびにいちいち速度が上下するだろう。これはもうジェットコースターだ。

上りで速度が落ちざるを得ない車種もあるだろうから、それはどうしようもないが、走行可能な車まで一緒になって減速することもない。
特に上りで減速した場合、後ろにつく車も減速を余儀なくされる。速度が落ちるドライバーは、後ろの車への影響についてどう考えるだろうか。

これもまた、速度の繊細なコントロールができない運転と、交通全体への俯瞰的視点を欠いた例のひとつである。

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