2010年6月24日木曜日

回避は逆をつけ

車を運転中に原付バイクが前を走っており、そのバイクが右折の合図を出したとする。そのバイクが右折のため減速するので、回避したいとしたら、どのようにするか。
1.減速する原付バイクの右側を通過する。
2.減速する原付バイクの左側を通過する。
3.原付バイクの後ろで待つ。

3を選んだあなたは正解だが、それでは話が進まないのでここでは1よりは2の方が良いということで話を続ける。
右へ行こうとする者の右側に出る、あるいは左へ行こうとする者の左側に出ることは、進路がクロスするため、混乱を招くのが目に見えている。原付バイクが右折の合図を出す時はその右へ並んだり、追い越しをしてはならない。原付が右に寄って左側が開いているのであれば、左側から追い抜く方が、はるかに安全である。
これはなにも右折のときだけでなく、左折のときもそうだし、相手が歩行者であれ、車であれ、動物であっても同じことが言える。

もうひとつ例を挙げたい。目の前を右から左に向かって横断する自転車が現れたとしよう。自転車はまだ自分の車の右側にいるとする。このとき車で自転車を左右どちらかに回避したいとしたら、加速して自転車の前になる左側を抜ける方法と、減速して自転車の後ろになる右側を抜ける方法がある。こういうとき自転車の前を先に横切ろうとスケベ心を出すと、かえってややこしいことになる。

左右だけでなく前後でも似たようなことが言える。
片側2車線以上の道で、2台の車が並走していたとする。隣の車線に進路変更したいが、並走しているためそれができない。
このような状況では減速して隣の車の後ろに入るのが基本であるが、自車に対して隣の車が相対的に減速している場合は、その逆をつくという方法もある。隣の車が加速している場合は普通に減速してその後ろを選べば良いが、隣の車が減速しているならば加速して前を選ぶ方法もある。
いったん減速を始めるとアクセルを踏んで再加速を始めるまでどうしてもタイムラグが生じるので、減速しかかった車の前方に出るのは容易い。
このことは裏を返せば加減速している車の前後に進路変更する場合に気を付けたいことでもある。加速している車の前に入ったり、減速している車の後ろに進路変更することは無理な格好になりやすい。

左に行こうとする者と同じ左に、右に行こうとする者と同じ右に入り込んで交通をギクシャクさせるのは、力んだり、前のめりなドライバーに多い。余裕をもっていないことで、交通の動きを読めず、その瞬間の位置関係だけで判断するからだ。

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